手形という決済条件ー商売について思う。(東芝の支払い条件変更)

バブっていると書いた我が業界ですけど(笑
まっ。それも斑模様です。


私が廃業にした理由は
1,後継者がいない。
企業は、基本継続性を原則として生きています。
永遠ということなんですけど、これは無理です。
2,売上の決済条件が悪い。
小売り併用だったり、直販だと違うのですけど
基本。売上は、手形受け取りです。(現金受け取りの場合は
金利分歩引きされます。金利分といっても今の低金利
じゃなくて、大体月1%位。3ヶ月手形−4ヶ月手形が
基本的な受け取り条件なので3%程度の歩引きです。)

この歩引きなら年間12%引きで売っているということです。
3,回転率が悪い。
2の受け取りなのに支払いは原材料などは、基本翌月現金払いです。
資金の回転率が悪すぎます。
4,累積債務が大きかった。
オヤジから引き継いだ時点での決算書は無残なものでした。
一応、なんとか近年はトントンな収支まで持って来ていたですが
累損を消すまでに至らず。
5,銀行が担保主義から収益主義への転換。
これは、不動産市場が右肩上がりから地方では売れない不動産が
増えたということ。また保証人制度についても政府や行政が
変更していっています。
収益性が悪かっても担保があれば貸し付けるという過去の銀行からの
変化です。(それでも保証人とか担保については銀行は求めますけどね。)
ここで累損が大きい場合、融資が受けれないとなります。

東芝が下請け企業への決済条件を
翌月締めの180日払いと変更してます。
210日売上が現金化出来るまでかかるということです。
この180日は、最低の商取引条件です。これが210日支払いとなると
手形が210日というのは、台風手形と言われ倒産目前の企業が支払う
手形だとの認識になります。

私が廃業を決意して、資金繰りを組んでも半年程度はかかると言うのは
この受取手形が、きちんと決済されるか?。という不安もあるから
です。
私の場合、昨年の11月末に取引企業に来期生産中止を伝え
受け取り手形を現金化し支払いを決済。
一応、支払いはすべて終わっていますけど
受取手形の一部は、今年の9月決済のがあります。
(業績も安定している取引相手なので心配はしてませんけどね。)
受取手形がもし不渡りとなると
割引(銀行で利息を払い現金化する。資金回転の為に受取手形が多い企業は
ほぼ、割引している。)
した手形を私が払わないといけない。(銀行に)になります。

ほんとにねぇ。(笑
企業を起こすとか、継続させるというのは悪い状態でもなんとか
出来るんですけど
撤退は、本当にしんどく、辛い作業な割に報われません。

先日、銀行(お昼休みに時間をとり、支店長、融資担当と話した。)
で今後の撤退計画の手順を話した時に
(まっ。支店長は喜んでいましたわ。不良債権処理への振替にならずに
済んだのでね。(基本、残りの債務を私(個人)が分割返済する。))
融資担当の人が
よく、ここまできちんと出来ましたね。と一言言ってくれました。
まっ。オヤジが亡くなった時点で、私は保証人なので
保証人としての立場で交渉して債務の一部を銀行に持たせるという
手段もあったんですけどね。
そこは、もう人間の性格というか、生き方なので。
私は、一応
なんとか、自分で処理できると判断出来たので現在の手法(手順)を
選択しました。

私が200万住宅Blogとか人生を軽くという指向でBlogしているのも
こういった背景があるからです。

日曜の夜、今後のことを考えながらタイプしました。
(後日、Blogのこの投稿は消すかもしれません。)


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