ガルバリウム鋼板の家で樋なしは、ありか?。ないか?。
ヤフーの質問箱に
新築を検討中です。 デザイン的に、軒がなく屋根と外壁が一体となったようなデザインを考えているのですが意匠的なことで樋配管をつけない方向で考えています。 そこで少し不安な事があり
まして、屋根と外壁が一体となったようなデザインのため、雨は屋根を流れ、そのまま外壁面をつたうことになります。
外壁の材質としては、ガルバを考えているのですが、雨が直接流れても痛むのが早かったり、その他にもリスクなんかはあるのでしょうか?
答えで、わてが一番気に入っているアンサー
ガルバの外壁の特性について説明します。
ご存知のように、ガルバリウム鋼板は「アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板」ですが、水に対しても高い防食性があります。雨に濡れて傷む、という心配はガルバリウム鋼板そのもについては少なく、大丈夫です。
腐食について問題がないか、というとそうではなく、「ガルバの場合は、雨がかからないと錆びる」という特性があります。ガルバの白錆といって、塩分や酸性分を含んだほこりやちりなどが雨で洗い流されずに積もると表面の腐食が早くなる、というものです。
そのため、ガルバの外壁の家は軒を少なく、あるいは無くして、雨が外壁を洗うようにしたほうが汚くならない、という理屈があります。
そのためには、お書きになった意匠には適しています。
でも施工時に注意が必要です。
意匠にこだわるあまりに、ガルバの断面の処理、固定のしかた、を知らない業者が施工してしまうと、たちまち錆びてしまいます。
断端は芯の鉄がむき出しになるので、再塗装するなり、曲げるだけで切断しない施工(技術を要します)にしたり、の注意が必要です。
固定の場合はコンクリートと接触させない、コンクリを流れた水がかからないようにする(ガルバは酸には強いが、セメントのアルカリには弱い)ことが必要です。
類似の理由で、木材下地の場合も防腐剤、防蟻剤、などで薬品処理した木材と接触することで腐食する場合があります。
このようなガルバの化学的特性について、現場の業者は全く知りませんから、適当につけてしまうのです。
外壁部分の施工は、ガルバリウム鋼板専門会社に依頼することです。けして、安く済ませようとして材料だけ発注して現場のアルバイト職人などに任せないことです。
うまく施工ができたとして、樋の無い家ですので、滝のように雨水が屋根から流れてきます。
汚れも一緒に流れてきますので、ガルバ壁だけではなく窓や換気口など凹凸のある部分にも流れてきて、そのうち「水道」がつくられます。よく流れる部分と、そうではない部分です。
繰り返す雨によって、よく流れる部分は、ガルバの塗装を浸食していき、色があせてきます(腐食ではなく、塗装の劣化)。また、雨が止んだ後も最後まで流れているのが「水道」です。水道には「最後の汚れ」が通りつつ乾いてきますから、汚れた「水道」がくっきり浮き出てきます。「雨だれ」と呼ばれる汚れです。
でもこれは、ガルバに限ったことではありません。樋が無いため、どんな外壁でも同様です。
ガルバの腐食よりも、この汚れのほうが気になるかもしれません。
まとめると、耐久性のリスクはそれほどではありません。10-15年でメンテナンスをしなければならないのは、お書きになった構造ではどんな外壁の場合でも同じです。
施工時の注意と樋が無いことでの汚れに対するメンテナンス費用を覚悟で行ってください。
意匠を優先する場合は、施工時の注意やメンテナンスの経費増額はあたりまえですので、おわかりのことと思います。
また、これもおわかりのように、意匠優先の家の耐久性を高めようとすると技術が必要ですので安く建てることはできません。
通常の家建築の技術しかもっていない業者が、意匠性の高い家を建てると、とんでもないことになります。
建築費用は割高ですので、これも覚悟してください。
新築を検討中です。 デザイン的に、軒がなく屋根と外壁が一体となったようなデザインを考えているのですが意匠的なことで樋配管をつけない方向で考えています。 そこで少し不安な事があり
まして、屋根と外壁が一体となったようなデザインのため、雨は屋根を流れ、そのまま外壁面をつたうことになります。
外壁の材質としては、ガルバを考えているのですが、雨が直接流れても痛むのが早かったり、その他にもリスクなんかはあるのでしょうか?
答えで、わてが一番気に入っているアンサー
ガルバの外壁の特性について説明します。
ご存知のように、ガルバリウム鋼板は「アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板」ですが、水に対しても高い防食性があります。雨に濡れて傷む、という心配はガルバリウム鋼板そのもについては少なく、大丈夫です。
腐食について問題がないか、というとそうではなく、「ガルバの場合は、雨がかからないと錆びる」という特性があります。ガルバの白錆といって、塩分や酸性分を含んだほこりやちりなどが雨で洗い流されずに積もると表面の腐食が早くなる、というものです。
そのため、ガルバの外壁の家は軒を少なく、あるいは無くして、雨が外壁を洗うようにしたほうが汚くならない、という理屈があります。
そのためには、お書きになった意匠には適しています。
でも施工時に注意が必要です。
意匠にこだわるあまりに、ガルバの断面の処理、固定のしかた、を知らない業者が施工してしまうと、たちまち錆びてしまいます。
断端は芯の鉄がむき出しになるので、再塗装するなり、曲げるだけで切断しない施工(技術を要します)にしたり、の注意が必要です。
固定の場合はコンクリートと接触させない、コンクリを流れた水がかからないようにする(ガルバは酸には強いが、セメントのアルカリには弱い)ことが必要です。
類似の理由で、木材下地の場合も防腐剤、防蟻剤、などで薬品処理した木材と接触することで腐食する場合があります。
このようなガルバの化学的特性について、現場の業者は全く知りませんから、適当につけてしまうのです。
外壁部分の施工は、ガルバリウム鋼板専門会社に依頼することです。けして、安く済ませようとして材料だけ発注して現場のアルバイト職人などに任せないことです。
うまく施工ができたとして、樋の無い家ですので、滝のように雨水が屋根から流れてきます。
汚れも一緒に流れてきますので、ガルバ壁だけではなく窓や換気口など凹凸のある部分にも流れてきて、そのうち「水道」がつくられます。よく流れる部分と、そうではない部分です。
繰り返す雨によって、よく流れる部分は、ガルバの塗装を浸食していき、色があせてきます(腐食ではなく、塗装の劣化)。また、雨が止んだ後も最後まで流れているのが「水道」です。水道には「最後の汚れ」が通りつつ乾いてきますから、汚れた「水道」がくっきり浮き出てきます。「雨だれ」と呼ばれる汚れです。
でもこれは、ガルバに限ったことではありません。樋が無いため、どんな外壁でも同様です。
ガルバの腐食よりも、この汚れのほうが気になるかもしれません。
まとめると、耐久性のリスクはそれほどではありません。10-15年でメンテナンスをしなければならないのは、お書きになった構造ではどんな外壁の場合でも同じです。
施工時の注意と樋が無いことでの汚れに対するメンテナンス費用を覚悟で行ってください。
意匠を優先する場合は、施工時の注意やメンテナンスの経費増額はあたりまえですので、おわかりのことと思います。
また、これもおわかりのように、意匠優先の家の耐久性を高めようとすると技術が必要ですので安く建てることはできません。
通常の家建築の技術しかもっていない業者が、意匠性の高い家を建てると、とんでもないことになります。
建築費用は割高ですので、これも覚悟してください。
で、わてが考える対策。
1,施工時の断端の処理に注意する。
2,基礎を少し高く上げ基礎周りをアルミ材で覆う。(交換可能にしておく。)
3,水の跳ね返りを考えて基礎に斜めのスロープをつける。
4,片屋根方式にする。
5,一年に一度、水洗い(ジェット水流式の車体洗う機械にて)
6,1年に1度ドローンにてサビ確認(保守、点検)
7,10年から15年時に再塗装(60万円程度)
8,屋根の角度を2.5度から3度にて設計。
9,雨落ちの排水路を基礎周りに作っておき、割石や人工芝にて跳ね返り(水滴)等
を防ぐ。(1メートル程度)
これくらい考えていたら、樋は必要ないと思うな。(笑
樋は、必要ないと思っている。(むしろ、いらない。田舎なら落ち葉等で
メンテナンス必要ありだし、台風や大風対策が今後必要だから)
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