今治タオル不正販売問題について思う。

昨年、廃業したから
あまりにもリアルな問題だし、現在
同業者(タオルメーカー)で勤めているから
あまり書くのもなぁ。と思っているが
書ける範囲で思っていることを書く。

今治タオルブランドとしてのタオル業界の復活は
正直嬉しかった。

ホント、オヤジの跡をついでの25年は
右肩下がりの業界で
セーフガードを業界一致で申請したのに
国の都合で認められず
(業界一致で申請した産業は、セーフガード施行後
初めてでしたし、申請までに2年以上組合内で
申請への手続きや企業間の話し合いがなされていた。
というのも
大手のタオル生産会社(今回の問題企業を含む。)は
殆どすべてと言っていいほど(2,3社の例外を除く)
中国に進出していてセーフガードを発令されると
中国からの輸入が出来なくなり企業業績に大きな
影響があったからです。

タオル業界は中小零細企業が多くて
業界一致までに紆余曲折はあったけど国内の製造業としては
初の申請まで漕ぎ着けたんだけど
政治と他の産業(特に輸出自動車関連)との力の差
で認められなかったのです。
昔から
繊維産業は割りとコメとか自動車の犠牲にされやすかったしね。
個人的には
私は
セーフガードには否定的だったんだけど、行動を起こさないよりも
起こすほうがいいという思いで賛同しました。)


その後、NHKの全国放送でも特集されるほどの
斜陽産業&衰退産業でした。
(今治タオルブランドで、その流れを止めた程度かな。)
親戚や知人に
「お前のところ、大丈夫か?。」と聞かれることが多かったですし
銀行など話も聞いてくれない状況でした。
知り合いの同業者で
自殺や倒産、夜逃げなどが相次ぎました。
(ほんと、身近であるので気分的に落ち込みました。)

業界消滅も予想される程でした。
(私がオヤジから引き継いだ時点で400社以上生産工場が
あったけど、今は稼働生産工場数で言えば実質70−80社前後です。)

ただ
右肩下がりの中でも波はあって

朝シャンタオルブーム
コンサートバスタオル増加
タオルハンカチ増加
などなど
その間にバブルもあったしね。

中でも
朝シャンタオルブーム時に特に品質の点で問題が多かった
のでブームが落ちたんです。
今回と同様な
朝シャンで吸水性をうたいながらも
粗悪な商品が多く発売され、ブームを潰した経験があるのです。


今治タオルはその経験から
基準の厳守や抜き打ち検査(市場からランダムに購入して検査する
体制の構築)などを組合として打ち出して
最近は、問題ある企業の報告、通知またブランド使用停止など
今治タオルブランドを守り育てる為に
頑張っていたのです。

中国の元高と円安そして生産工場の減少
今治タオルブランドの構築で
最近は、私の目で見てもバブルやな。と思う程にどの企業も
回復、利益を出してきていました。


ただ、利益主義に走る企業もある程度どの業界にもあるように
特に
中小零細企業(大手と言っても年商100億程度が最高年商企業です。)
が多い業界では、目先の欲に走る企業は結構あります。


今治タオルブランドの普及でバブル的な状況でしたけど
泡の部分は消えたと思います。


水嵩は増えています。

タオル製品は、安価につくろうと思えば出来るんですよ。
(売価に対してですけどね。)

コンサートタオルなど質が悪いのは
歌手の事務所が利幅を大きくとっているからです。
(おまけにコンサート日の納品が間に合わないと
ペナルティと称してほぼ買い取り的な金銭販売契約を
結んでいます。(そのうえ納期が短い。))

例えは悪いけど
矢沢(ロック)氏の稼ぎの中でコンサートで売るバスタオルでの
利益はすご~く大きいんです。
(これが巨額な借金を返済できた理由のひとつ。)
他のアーティストのコンサート販売での利益の源泉も
タオル関連が大きいと思います。


今治タオルブランドにとっては
来年は正念場になりそうだと思います。

なお、問題を起こした企業についてはいろいろ思うこともあるけど
それは公にする点でないので書かないでいます。

ちなみに
私が現在勤めている企業は
転職時(求職時)に

1,ブランドの価値を考えているか。
2,これから伸びていくか。
3,社長の理想や理念が明確か。
4,企業価値があるか。(従業員に対しても含む。)
5,技術力があるか。
6,業界の盛衰を経験したか。
など
私なりに考え、自分のこれからと合わせて熟慮した結果
選択した企業です。
ブログで企業関連の発信はダメなんで
企業名等は書き込みませんが
タオル生産工場を廃業して勤めるという選択で決定した
(給与金額を一番に考えてはいません。)
企業です。

なお、分類の求職日記にてどうして廃業したか、どのように求職したか
この1年書いていますので
読んでくれれば幸いです。
まっ。ブログはほぼ自分の覚書として書いています。

長文になったけど
こんなことを今回のブランド不正問題で思いました。
(もっといろいろ思っているんだけど(笑 )

参照
ブランド認定受けず35万枚 「今治タオル」として出荷
基準満たさない「今治タオル」 一部メーカーが出荷

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